Firefoxを利用する前はDonutRAPTやunDonutを使っていましたが、どのブラウザが使いやすいかタブブラウザ推奨委員会の比較表を眺めながらいろいろなブラウザを試用していた記憶があります。
その比較表でFirefoxの欄は見ていなかったので、「Firefoxはどうなってるんだろう」と思いつつ見てみると×マークだらけ…。せっかくなので、最新版のFirefoxについて各項目がどうなっているか1ユーザーとして勝手に私的評価してみたいと思います。
以下、長くなりますので続きは追記をご覧下さい。
- 対象:Firefox3 RC2
- ◎/○/△/×:比較表に準拠
- ★:アドオンを用いることで◎になる
- ●:アドオンを用いることで○になる
- ▲:アドオンを用いることで△になる
下記で何回かでてくる「内部設定」とはabout:configから変更できる高度な設定のことです。その設定について理解していない限り変更すべきではありませんが、そのうちの多くはConfiguration Maniaから変更することもできます。
なお、拡張機能のリンクは配布先ではなくWikiにしています。また、下記で紹介している拡張機能(一部Firefox3正式版に未対応なものも含む)と同等の機能をもつものもあります。
まにあっく比較表
■全般
- お気に入り:独
ブックマークは内蔵のSQLiteデータベースで管理され、過去1週間分のブックマークがJSON形式で自動バックアップされます。
ブックマーク/履歴/パスワードなどのデータをIEやOperaから取り込むことができるほか、PlainOldFavoritesでIEのお気に入りを取り込むことなくFirefoxから直接開いたり追加することもできます。
- 独セキュ:★
デフォルトではページに対して「画像/ポップアップ/Cookie/アドオンのインストール」を設定できますが、Bookmark Permissionsを用いるとブックマークに対して「画像/リダイレクト/プラグイン/Javascript/フレーム」を設定できます。
また、ExExceptionsを用いるとURLに対して「Cookie/アドオンのインストール/画像/ポップアップ/スクリプト/ドキュメント/Dtd/Object/ObjectSubRequest/Ping/リダイレクト/スタイルシート/Subdocument/Xbl/XmlHttpRequest」を設定できます。
- BMエディタ:○
ブックマークメニュー→「ブックマークの管理...」で表示される「履歴とブックマークの管理」ウインドウにて編集などを行います。
- Proxy:●
FoxyProxyなどでプロキシを簡単に切り替えることができます。
- U.A.:●
内部設定でUserAgentを変更することもできますが、User Agent SwitcherでUserAgentを簡単に切り替えることができます。
- 全画面:★
デフォルトでは○で、フルスクリーン時にマウスカーソルを上部に持っていくとメニューバーとナビゲーションツールバーを表示します。
Autohideで「メニューバー/ナビゲーションツールバー/ブックマークツールバー/タブバー/ステータスバー/Windowsのタスクバー」をフルスクリーン時に自動で隠すか常に表示するか設定できます。
- ズーム:○
Ctrl+ホイール上下もしくはCtrl++−キーでページ全体またはテキストのみを拡大縮小できます。変更したズーム率はサイトごとに記憶されます。
Default FullZoom Levelでデフォルトのズーム率を変更したり、GlazoomでIE7のようにステータスバーに現在のズーム率を表示することもできます。
- 対ie比:?
Firefox3正式版がリリースされると比較データがいろいろと公開されるでしょう。一例として、IE7とFirefox3 Beta4のメモリ使用量がどうなったかテストした場合、IE7が500MB近く使用したのに対してFirefox3 Beta4は100MB弱になったデータもあります。
- 縦ツール:●
totaltoolbarでツールバーを縦に、Tree Style Tabなどでタブバーを縦に表示できます。
- 同時起動アプリ:×
この機能ってWebブラウザ側に必要なのかな…?
- アイコン変更:○
テーマとは別に、userChrome.cssまたはStylishでも一応変更できます。
- スキン変更:○
アイコン変更と同様です。また、AnyColorなどでツールバーなどの文字色/背景色/背景画像を切り替えることもできます。
※Firefoxではスキンのことを「テーマ」と呼びます。
- 戻る履歴:◎
戻る/進むボタンのドロップダウンマーカーをクリック(または戻る/進むボタンを右クリック)すると前/次のページの履歴を表示します。
- 最近閉じた:○
履歴メニュー→「最近閉じたタブ」から確認できます。Tab Mix Plusなどでタブ/タブバーのコンテキストメニューやツールバーに追加したアイコンから開き直すこともできます。
- オートコンプリート:○
これはフォームでのことなのかな?
検索バーやフォームでオートコンプリート機能が利用できます。また、検索バーで検索エンジンによってはサジェスト(検索候補の一覧表示)機能も利用できます。
- XP風:○
OfficeXP風表示というのが具体的にどういうものなのでしょう?
userChrome.cssまたはStyilishでGUIのデザインを自分好みに変更できます。テーマでは、Office 2007風なownや、Office 2003風なMozXPなどがあります。
- ヘルプ:?
Firefox3からはオンラインヘルプとなりライトユーザーにも分かりやすいものを構築していくようです。正式版公開前ということもあり、日本語でのオンラインヘルプはまだ用意されていません。
- レジストリ:使?
デフォルトブラウザとしたときのHTML/URLの扱いや拡張機能の拡張子「xpi」の登録などで使用されるようですが、本体情報や設定の保存にレジストリは使用していません。設定などのデータはすべてプロファイルフォルダに保存されています。
- 関連付け:◎
Firefox3のオプション→プログラムで設定できます。
■操作、制御
- マルチメディア:●
デフォルトでは画像の読み込みを設定できるので△でしょうか。Stop AutoPlayを用いると動画や音声もブロックできます。
- セキュリティ:★
JavaScriptやFlashなどをブロックするNoScriptを利用するとより安全な環境を構築できます。
ファイルのダウンロードはFirefoxのオプション→プログラムから種類別に「毎回確認する」とすることで自動ダウンロードを抑止できるほか、Public Foxでは設定しておいた拡張子のリンクはクリックしてもダウンロードしないようにできます。
※FirefoxではActiveXは使用しません。
- クッキー:○
デフォルトでもURLごとにCookieを許可/ブロックできるほか、CookieSafeやCookieSwapなどでCookieをより詳細に制御できます。
- IE6クッキー:−
- 自動抑止:○
Firefoxのオプション→コンテンツからポップアップウインドウを許可するサイトを登録できます。
- URL抑止:●
デフォルトでは攻撃サイトや偽装サイトは表示されないようになっていますが、LeechBlockで特定のサイトを閲覧できないようにブロックできます。
- タイトル抑止:●
ProConでページタイトルのほかにページ内の文章でも指定した文字列がある場合は閲覧をブロックできます。
- キャッシュ不使用:○
内部設定でキャッシュメモリーの設定を無効にすることは一応可能ですが、無効にしないよう推奨されています。また、Firefoxのオプション→詳細→ネットワークでページキャッシュのサイズを変更できます。
- ダイアログ抑止:○
警告ダイアログはFirefoxのオプション→セキュリティで表示させないように設定できます。閲覧ページでのエラーなどはエラーコンソールに記録されます。
- Mailto抑止:○
内部設定で無効にできるほか、Firefoxのオプション→プログラムからmailtoなリンクをYahoo!メールなどのWebメールで開くこともできます。
- ステータスバー:○
内部設定でJavaScriptによるステータスバーのテキスト書き換えを無効にできます。
- マウ筋:●
FireGesturesなどでマウスジェスチャーを利用できます。
- 筋以外:●
これは具体的にどういうことなのでしょう?
FireGesturesではホイールジェスチャー/ロッカージェスチャー/キープレスジェスチャーなどが可能ですし、Scrollbar Anywhereではホイールドラッグで閲覧ページをスクロールすることができます。
- キーカスタマイズ:●
keyconfigでカスタマイズできます。
■タブ周り
- MDI:×
MDIではありませんが、Split Browserなどで1つのウインドウ内に複数のページを分割表示させることができます。
- タブモード:○
内部設定によりウインドウとして開こうとするポップアップウインドウも新しいタブとして表示させることができます。Tab Mix Plusでは新しく開いたウインドウを瞬時に閉じて、新しいタブとして表示させ直すこともできます。
- サイズ指定:○
内部設定でタブの最大幅と最小幅を指定できます。
- フォント、色:○
userChrome.cssまたはStylishで可能ですが、Tab Mix Plusなどで簡単に変更できます。また、ChromaTabsなどでドメイン別にタブの背景色を変更させることもできます。
- 最大数制限:○
内部設定で同時に開くポップアップウインドウの上限数を指定できます。
- Favicon:○
FaviconizeTabでタブをFaviconのみの表示にすることもできます。
- タブ配置:●
userChrome.cssまたはStylishでタブバーを下に表示できますので、デフォルトでは△でしょうか。Tab Mix Plusでタブバーの位置を上下へ簡単に切り替えられるほか、Tree Style Tabなどでタブバーを縦にして左右に配置できます。
- 複数行:●
Tab Mix Plusなどでタブを多段(上限数指定可)表示できます。
- タブ固定:?
「複数行時に、タブをアクティブにしてもタブバー上の位置は固定。」とありますが、これは具体的にどういうことなのでしょうか?
- タブリスト:○
タブバー右端の▼ボタンで開いているタブを一覧できます。Firefox Showcaseなどで開いているタブのサムネイルも一覧表示できます。
- マウス制御:★
デフォルトではホイールクリックでタブを閉じますが更新はコンテキストメニューからなので△。Tab Mix Plusでタブ/タブバーをダブルクリック/ホイールクリック/Ctrl+クリック/Shift+クリック/Alt+クリックしたときの挙動を設定できます。
- ホイールで新規:○
- 新規タブ位置:●
デフォルトでは新しいタブを最後(右端)に配置しますが、Tab Mix Plusなどで現在のタブの右隣に配置することもできます。
- 一括展開:○
- 全て閉じる:●
デフォルトでは「他のタブをすべて閉じる」のみなので△。Tab Mix Plusなどで「すべてのタブを閉じる」「類似したドメインのタブをすべて閉じる」「左側/右側のタブをすべて閉じる」も可能。
- 自動更新:★
デフォルトでは×ですが、ReloadEveryですべてのタブや個別のタブごとに自動更新できます。
- ナビゲートロック:●
Tab Mix Plusなどでタブを保護したりロックすることができます。
- タブ保存:●
デフォルトでは開いているすべてのタブを1つのブックマークフォルダ内へ保存できるので△。Session Managerを用いると任意のタイミングでセッションを保存/復元できます。
- 終了再現:◎
オプション→一般で「前回終了時のウインドウとタブを表示する」にした場合、Firefox起動時に前回開いていたタブの移動履歴や入力フォーム履歴も復元します。
- タイトルコピー:★
デフォルトでは手動で行う必要があるので×。Copy URL+などでプレーンテキストなページタイトル/URLのほかにHTMLのAタグとしてコピーするなど、自由に書式をカスタマイズできます。
- ホイール移動:●
Tab Mix PlusやFireGesturesなどでできます。
■特殊機能
- 検索バー:★
デフォルトでは○ですが、Firefox Search SidebarやSmartSearchなどを用いることでメタサーチすることもできます。
- 検索エディット:○
追加登録した検索エンジンはプロファイルフォルダ→searchpluginsフォルダ内のxmlを編集することで変更でき、削除は「検索バーの管理」から行います。検索エンジンは登録できるよう構築されたサイトでは2クリックで追加できるほか、OpenSearchFoxではどのサイトでも入力フォームを検索エンジンとして簡単に追加できます。
- ランチャー:●
External Application Buttonsで外部ソフトを起動するボタンをツールバーに追加できるほか、Launchyなどでリンク先を登録したソフトで開くことができます。
- スクリプト:★
GreasemonkeyやuserChrome.jsなどを用いることで大抵のことは何でもできるようになります。
- 拡張メニュー:★
userChrome.cssまたはStylishでメニューの任意の項目を非表示にしたり、Menu Editorなどで項目の位置を変更できます。そのほか、多数の拡張機能がコンテキストメニューに独自の項目を追加します。
- CSS:★
デフォルトでは○ですが、Stylishでユーザースタイルシートの管理や利用をより便利に行えます。
- アドレスバー拡張:◎
今まで開いたことがあるページのページタイトル/URL/タグの一部を記入することで、それに該当するページタイトル&URLを閲覧頻度順で一覧表示するスマートロケーションバー機能がFirefox3で追加されたほか、ブックマークや検索エンジンに「キーワード」を登録してロケーションバーで素早く開くスマートキーワード機能もあります。
※Firefoxではアドレスバー/URLバーのことを「ロケーションバー」と呼びます。
- クリップ監視:●
Clipboard Observerを用いるとコピーしたURLを自動で開くことができます。
- プラグイン:◎
世界中で数千ものアドオンが公開されており、大半のアドオンはFirefox Add-onsから1クリックでインストールできます。
※Firefoxでは機能を自由に追加できる小さなプログラムのことを「拡張機能」と呼びます。また、拡張機能/テーマ/プラグインなどの総称をアドオンと呼びます。
※FirefoxでのプラグインとはAdobe Reader/Flash Player/Windows Media Playerなど、デフォルトでは表示できないコンテンツを利用できるようにするコンポーネントのことを指します。
- 履歴:独
ブックマークと同様にSQLiteデータベースで管理されます。また、Backup Restore Historyでブックマークと同様に履歴を自動バックアップすることもできます。
- リンク抽出:●
Firefox2のページ情報にあったリンクパネルはFirefox3では削除されましたが、pageinfo+linkなどでリンクパネルを復活させリンク抽出することができます。
- DL支援連携:●
DownThemAll!やIrvine ContextMenuなどでダウンローダーへ閲覧ページ内の範囲指定した複数リンクのURLやすべてのURLなどを渡すことができます。
- 範囲指定抽出:●
FireGesturesなどで範囲指定内の複数のリンクを開くことができます。
- 範囲指定ソース:○
ViewSourceWithを用いると外部エディタでソースを開くこともできます。また、Firebugなどで閲覧ページ内のクリックした個所をHTMLで確認/編集することもできます。
- ページ内検索:★
Ctrl+Fキーで表示されるページ内検索バーによる検索と、/キーで表示されるクイック検索バーによる検索が可能。XUL/Migemoでインクリメントサーチや正規表現で検索することもできます。
- ハイライト:○
ページ内検索バーの「すべて強調表示」ONで可能。SearchWPを用いると検索バーからの検索で直接ハイライト表示させることもできます。
- セキュ変更新:−
NoScriptでは許可設定を変更したときにページを自動再読み込みすることができます。
- 終了削除:○
Firefoxのオプション→プライバシーで「ページ履歴/ダウンロード履歴/フォーム情報/キャッシュ/Cookie/オフラインデータ/保存済みパスワード/認証済みセッション」をそれぞれ削除するか選択できます。
主要ブラウザ比較表
上記の「まにあっく比較表」にもある項目は説明を省略しています。マークの扱いも上記と同様です。
■全般
- 更新頻度:◎
開発版は1日に1回どころか複数回リリースされています。一般ユーザーを対象とする正式版はおよそ月2回〜2ヶ月に1回のペースで更新されています。
- エンジン:Gecko
Firefox3では「Gecko 1.9」を搭載しています。
- お気に入り:独
- レジストリ:使?
- IE7対応:−
IE Tabを用いるとIEエンジンでページを表示することができます。ただし、その場合は閲覧ページ内で使用できる拡張機能(マウスジェスチャーとかコンテキストメニューからの機能とか)は利用できません。
■セキュリティ
- 個別セキュリティ:●
- URL別セキュリティ:●
- URL別アクション:●
- ポップアップ抑止:○
内部設定で同時に開く数の上限や、フォーム送信・マウスボタン/キーボードを押したときなどに開くかどうかを細かく指定することも可能です。
- URL/タイトル抑止:●
- コンテンツ抑止:●
Adblock Plusなどで任意の要素をブロックできます。隠すだけならuserContent.cssもしくはStylishでも可能です。
- 情報削除:○
■操作系
■基本機能系
■便利機能系
それと、トップページの「現行主要ブラウザ 簡易一覧表」の4項目についても触れておきます。ほかのWebブラウザと比較したわけではないのでA~Cの判定はできませんが。
- 私的推奨度
「何よりも”安全”を最重要視し、ユーザーそれぞれが快適かつ便利に利用できるようアドオンでカスタマイズしていく」というようなコンセプトを求めるのであれば間違いなくオススメできます。
逆に「カスタマイズなんてしないしできなくていいからインストールした時点ですべての機能を盛り込んだブラウザがいい」というのであればあまりオススメできません。
- 初心者向け
デフォルトでは万人にオススメできるような機能のみを持つシンプルなブラウザなので、そういう点では初心者に向いているのではないでしょうか。
ただし、「アドオンを探してカスタマイズしていきたい」と思ったとき、配布サイトではアドオンの説明が英語だらけなので、閲覧ページ内に英語があるだけで拒否反応がでたり、翻訳サービスも使いたくないというほど英語が苦手な方には難しいかもしれません。
- 機能性
数千ものアドオンが公開されており、現在も毎日のように新しいアドオンがリリースされています。アドオンのほかにもGreasemonkey用やuserChrome.js用などの自作スクリプトが世界中で公開されています。
「便利な機能」といってもほかの人にとってはお節介だったり重くてジャマだったりすることもあるため、Windowsでもフリーソフトが山ほどあるように、自分に合ったアドオンを取捨選択できることはとても重要だと思います。
- 軽快さ
ツールバーやメニューなどのGUI部分はOSが用意しているパーツを利用しているのではなく独自のUI言語で構成されているため、IEコンポのブラウザと比べるとどうしても操作が重くなってしまいます。といっても、昔のPCでなければ気になるほどの差は感じないかもしれませんが。
ただ、「軽快さ」というのであればGUI以外に、GmailなどのようなWebサービスが軽快に動作するかどうかも判断材料の1つにすべきではないでしょうか。
以上です。誤って解釈した部分もあると思いますので、間違いがありましたらご指摘願います。